Fコードが押さえられない!難しいセーハ(バレーコード)はこれで解決!

はじめに

ギターを始めて躓きやすいポイントの1つ、セ―ハ(バレーコード)についての解説をさせていただきます

押さえる場所は?

皆さん、いつも弦を押さえている場所(押弦-おうげん-)は正確でしょうか?
多くのギター属楽器にはフレットと呼ばれる突起物が指板(しばん)に打ち込まれています。
ギターはこのフレットに弦が当たる事で、弦の出す音の高さが変わるという仕組みです。

例えば1弦3フレットのG(ソ)の音を出す時にはギターヘッドからフレットを数えて3つ目のほんの少し手前を押さえます。
これが3フレット目の真上や、2フレットに近い位置だと綺麗な音が出なかったり、余計な力が必要になったりしてしまいます。
基本的には「出したい音(フレット)のほんのちょっと後ろ」と覚えておきましょう.

この位置では弦がビビッてしまったり、必要以上に押さえる力が必要になってしまいます。
フレットのほんの少し後ろを押さえれば少ない力できれいな音を出すことができます。

人差し指で押さえる弦

本題のセ―ハ(バレーコード)です。前者はスペイン語、後者は英語で、クラシックギターではセ―ハという事が多いです。
どちらも本質的には同じ意味で、1本の指で同時に複数の弦を押さえる奏法です。
では1フレットを丸ごと6本セ―ハするFコードを例に解説していきます。
Fのコードでは人差し指で押さえたい弦は6弦2弦1弦。(5弦4弦3弦は順に薬指、小指、中指が担当します)
ですが指はまっすぐなので、結局5弦4弦3弦にも触れることになります。
これは重要なことなので覚えておきましょう。
「Fのコードで人差し指で押さえたい弦は6弦2弦1弦です」

人差し指が1フレット上で2弦、3弦、4弦にも触れて(押さえて)いますが、その先で薬指、中指、小指が「上書き」するので大丈夫。

人差し指の当て方

次に人差し指の当て方、押さえ方です。
セ―ハ以外で弦を押さえる場合、指先を使います。ギタリストが総じて深爪気味なのはこのためです。
弦の張力は非常に強いため、少しでも軽い力で押さえるには力をピンポイントに伝える必要があります。満員電車でピンヒールを履いた方に足を踏まれると痛いのと同じ原理です。
ですがセ―ハでは指一本全体を使う必要があります。
ここで問題になるのが関節の存在と、指の腹の柔らかさです。
指はまっすぐなようですが横から見ると関節部分は凹んでいます。
凹んでいるという事は、その場所に弦がくると押さえる事が難しいという事です。
併せて指の腹はとても柔らかく、弦を押さえるには強い力が必要になります。

そのためFのようなセ―ハでは指の腹と側面のちょうど中間くらい。骨の硬さが分かる場所で押さえると、少ない力でも音を出すことが出来ます。

わざと指を弦に強く押し付け跡をつけました。この辺りで弦を押さえると関節にも干渉されず、すべての弦をきれいに押さえることができます。

また、前述した通り人差し指で押さえたい弦は6弦、2弦、1弦の3本ですから、残りは音が出なくても良いという事です。
ギターで弦を押さえる時のルールは「フレットのちょっとだけ後ろ」ですから
人差し指を少し曲げて、指先と指の根本で6弦2弦1弦の1フレットのすぐ後ろに指が当たるようにしましょう。
指を少し曲げる事が、次にご説明する親指の位置とつながります。

人差し指と同じくらい重要な親指の使い方

いくら指の硬い部分を押し当てたとしても、弦の張力は強く、なかなか綺麗に音は出ません。
そこで力を発揮するのが親指です。
一度ギターを置いて実験してみましょう。親指で、人差し指を押してみてください。
親指と人差し指を並べて、人差し指を押すのと、親指で人差し指の先端を押すのではどちらが力が入りますか?
人差し指の先端を押した時の方が、より強く押す事ができたと思います。
これはテコの原理と同じで、人差し指と親指が離れた方が力が強くなります。

親指と人差し指が近いと、力が入りづらい。
親指と人差し指が離れると、強い力を出すことができる。


先ほど指を少しだけ曲げると書いたのはこのためです。人差し指をピンと伸ばした状態では、親指は人差し指と距離をとることが出来ません。
ですが、人差し指を少し曲げる事で、親指はもっとボディ側へずらす事が出来るのです。
実際にFコードの形に左手を整えると、親指の位置は中指の対面か、薬指の対面に来るのがベストです。これでしっかり全弦を押さえる事が出来ると思います。

セ―ハをマスターしたら演奏の幅もぐっと広がります。
ギターライフを大いに楽しみましょう!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です